廃屈な日々

廃色の景色を求めて西へ東へ

旭湯 飛騨金山 銭湯跡

金山宿に残る銭湯跡

前回は飛騨金山の筋骨めぐりを記事にしたが、こちらが本命の場所。

 

金山宿にあった「旭湯」という銭湯跡。嬉しい事に内部を無料で見学できるのだ。

 

ただし男湯のみ。

女湯は覗くとセクハラになる恐れから見学が不可となっている。

 

扉を開けると脱衣室。

室内は無人で薄暗い。資料館のような整備はされておらず、営業終了してから手付かずの状態だ。見学の際に連絡や予約の類も無く、気軽に立ち寄れるのもポイントが高い。

 

入り口右手に番台、左手にロッカー。天井にレトロな扇風機が付いている。

 

扉を閉めるとかなり暗い。

 

木製のロッカー。

 

番台。

置かれている物全てがレトロ可愛い。

 

帰る時に目が行くであろう「きょうも気をつけてね」の標語も可愛い。

 

扇風機。もちろんエアコンなんてありませんよ。

 

カレンダーは1988年と閉業当時そのままの掲示物が残っている。

日本赤軍の手配書が時代を感じる。

 

入浴料金は100円とある。

おそらく一般公衆浴場の分類だろう。この手の場所は県の条例で料金が定まっており、現在の岐阜県の料金は460円となっている。現在の感覚だと破格の料金。

 

住所と電話番号がかなりアバウト。だが、それがいい

 

セクシーな営業最終日の写真が飾ってある。

 

大阪・伊勢までは結構遠いかも。

 

扉の向こうは浴室。

扉横のちり箱、見学した時に気がつかなかった・・・。写真に夢中になると周りが見えなくなる悪い癖が出てしまった。

 

扉周辺は意匠の凝ったデザイン。

 

富士山と撫子の花?

これはどこから見た富士山なんだろう。

 

こちらは松竹梅が水墨画調に描かれており風流な気分。

 

それでは浴室へ。

 

浴室はゴージャスなタイル貼りが特徴的。

白黒のデザインがモードな感じで古さを感じないけれど古いんですわ!

 

・・・言葉で表現するのが難しい。伝わるかなこの感覚。

 

出入り口横には掛け湯の水槽。

 

広々とした天井と頑張れば覗けそうな女湯。

 

浴槽はロッカーの数とどう考えても釣り合わない大きさ。

4・5人くらい入れれば良い方か。浴槽の深さからして座れそうにないかも。

 

浴槽の中は本業タイルがびっしり。

地方へ行くと色々な銭湯へ行くが床面の本業タイルは珍しい。

 

浴槽から見た風景。

 

記念撮影用のうちわ。こういう時にぼっちだと悲しくなるのは秘密。

 

掛け湯はもちろんのこと、体や髪を洗ったりするのもここの湯を使ったのだろうか?

 

侵食する緑。

 

こちらの底にもモザイクタイルがびっしり。

 

女湯の方も気になる所だが、こればかりは仕方ない。それでも極上の空間に浸れた喜びは大きい。充分に満足がいった。

 

本当に遥々と来た甲斐があった!

これを残してくれた方には感謝の気持ちしかない。しかも無料。もちろん合法的だ。維持費の募金なんかあれば惜しまないぞ。

 

銭湯の脇に伸びる筋骨。

ひとっ風呂浴びた者とこれから向かう者が交差する事もあったのだろう。消えていった昭和の銭湯文化に思いを馳せるのも良きかな。今後とも末長く残ってもらいたい。