駅前に広がる遊里跡

1930年発行の「全国遊郭案内」では八幡町遊郭として記載がある。
その歴史は江戸時代から始まり、例のごとく1958年売春防止法の施行で全ての妓楼が廃業となった。
さて、やって参りました。
遊郭の本場といえば京の都は外せない。地方の遊郭跡とは比べ物にならない程の遺構が残る橋本遊郭。令和の世でも往時の雰囲気を留める貴重な場所であった。


特筆すべきはその立地。


改札を出て目の前に広がる遺構の数々。”駅前徒歩0分の遊里”の異名は伊達ではない。




改札の横にある洋食店やをりき。現在は営業していない。
大正時代に建てられた物件はモザイクタイルをふんだんに用いたモダンな外観。

建物の片隅に防火用水槽がある。ピンクのタイルが艶かしい。

踏み切り横にある妓楼跡。これも改札を出てものの数秒の場所。





意匠が散りばめられる中で裸電球が哀愁を誘う。

地方の遊郭ならばこのレベルの遺構が1軒でもあればガッツポーズできる。
しかし、この場所では序章に過ぎない。

駐車場を挟んで続いての遺構。
この辺りは空き地も多く解体された妓楼も数多いのだろう。


水色のモザイクタイルがいい感じ。

S字の路地に建てられた地蔵堂。
遊里に信仰は付き物。

路地の先には遊郭の目抜け通り。
北へ向かうと豪華絢爛な遺構が建ち並んでいるのだが、まずは南へ。


一見すると普通の住宅が多い印象。



隈なく見ると意匠が残っている住宅も多い。




空き地や駐車場を挟んで見るとさらに分かりやすかった。

こちらが南の最果てにある橋本湯。
2015年に閉業した銭湯。

どんな銭湯だったのか、現役だったら入ってみたかったな。

看板も外れちゃっているね。
気を取り直して目抜き通りの南へ折り返そう。

次回に続く。