廃屈な日々

廃色の景色を求めて西へ東へ

三河大草駅跡 旧田口鉄道 愛知県新城市

トンネルの先に待つ静寂の駅

山中に眠る手掘りのトンネルに苔むした石造りの駅。

草木に覆われた静寂の世界。そんな魅力溢れる廃駅が愛知県新城市にひっそりと残っている。

 

今回訪問した駅は旧田口鉄道三河大草駅

田口鉄道はJR飯田線本長篠駅北設楽郡設楽町を結ぶ鉄道で1929年に開通。三河大草駅は路線の開通から1年遅れる形で現在の南設楽郡長篠村(現新城市富保)に追加された。1956年に田口鉄道が豊橋鉄道に合併され、豊橋鉄道田口線の駅となった。1968年に田口線が廃線となり三河大草駅もその役目を終えて現在に至る。

当時の名残として現在も使用されている「大草」というバス停。

廃線後の田口線はバス路線へと転換された歴史を持ち、場所は愛知県道32号線にある。今回の探索の起点となる場所で三河大草駅はここから歩いて20分程度の距離のため、鉄道とバスを使用してアクセスすることも可能だ。

 

バス停を鳳来寺方面に歩くと右手に鳥居が見えてくる。その手前にある道路を左折して集落を進む。

 

奥に見える土手が田口線の線路跡。

 

十字路を左折して線路跡の土手を進む。

 

この先にあるトンネルの向こうが目的地だ。

 

反対方面にもトンネルがあり、抜けた先は広場となっている。車でのアクセスの場合、そこに停められると記載されていることもあるが道幅も狭く足場も悪いためオススメはしない。

 

廃線跡から見える集落。使用されていない田んぼが多い。昔は棚田の風景がさぞ美しかったのだろう。

 

トンネルに到着。

 

トンネルの中はもちろん真っ暗。久しぶりに用意したストロボを用いて撮影してみた。

 

入り口付近はコンクリートで舗装されているが、中を進むとゴツゴツと手掘りの断面が剥き出しとなった荒々しい姿を拝むことができる。

内部には鉄道遺構も残ったままだ。

 

トンネルを抜ける。

 

奥に見える石造りのホームが三河大草駅

 

脇に残る朽ちた看板。

 

さて、お待ちかねのホームとの対面だ。

 

ホームの奥には幟が立っている。

 

ホームから見るトンネル。

 

幅も相当狭い。単線の線路だとしてもギリギリのスペースではないだろうか。

 

駅舎や時刻表などは撤去された模様で木製の立て札だけが残っている。

幟には廃線50年と記載あり2018年頃に立てられたと思われる。

 

木漏れ日のスポットライトを浴びる土に埋もれつつある割れた階段。

大変美しゅうございます。

 

ガチで廃線歩きをする場合はこの先も進めそうだ。

 

苔むした駅のホームは木々の揺れる音と鳥の囀りしか聞こえない静寂の世界。こんな山中に駅があったなんてね。

 

廃駅の魅力が伝われば幸いだ。

 

トンネルに溜まった雨水でやりたくなるリフレクション。

 

ちなみにトンネル内部は泥だらけで足元はぐちゃぐちゃになるため汚れても良い服装はマスト。

 

ついでにもう一個のトンネルも歩こう。

こっちは先ほどのトンネルよりか手掘りの荒々しさは少ない印象。

 

ここでも懲りずにリフレクション。何かパッとしない。

 

トンネルの先にある広場。

廃線跡はここからさらに歩けそう。もう少し涼しくなったら再挑戦したいかも。

 

愛知県道32号線にはこんな橋台も残っている。

 

位置的に大草駅をさらに進めば辿り着けるのかな。

この道は何度か通ったことがあって気になっていたけど、隣の山の中に駅があったなんてね。過去はいつも私の想像を越えている。比較的アクセスが良く手軽に訪問できる良物件、幅広い方にオススメできる場所だ。