8年ぶりに再開した明治のトンネル

猛暑の続く2024年の夏・・・
もはや35℃程度では誰も驚かなくなって久しい今日この頃。
日本全国逃げ場のない暑さ、避暑地なんてどこにもないんだ。涼を求めて往く果ては地下世界しかないと思うのですよ。

・・・というわけで今回は地下世界とは違うけれどとっても涼しいトンネルの遊歩道へ。


目指すは勝沼ぶどう郷駅。
山梨県甲州市勝沼町にあり、その名の通り葡萄畑の中にある駅。実際に駅前にも葡萄があるから驚きだ。目指すべく大日影トンネル遊歩道はここから徒歩ですぐの場所にある。

”冷やし隧道再びはじめました。”
何たるパワーワード・・・。
この再びという言葉がキモで実は大日影トンネル遊歩道は2016年に経年劣化と漏水によって閉鎖されていた。22年にうん億円と費用を掛けて今年の春から通行が再開されたのだ。


勝沼ぶどう郷駅は高台にあり甲府盆地が一望できる。目の前に広がる葡萄畑も圧巻の一言。



大日影トンネルへ向かうまでの道中にも様々な鉄道遺構がある。

目的地の大日影トンネル遊歩道に到着。
トンネルが並んでいるが隣は現役の鉄道線だ。

先ほどの保存車両と違って今風のかっちょいい電車が走る。


大日影トンネルは明治29年から平成9年まで使用されていた。
鉄道線廃止後に遊歩道として整備され、全長約1400mのトンネルがほぼ当時のまま歩く事のできる場所だ。

いざ、トンネルの内部へ!

さっそく奥から冷気が伝わってくる!

およそ20℃のトンネル内部はまさに天然のクーラー。

当時のものが当時のまま残されているのも嬉しい!

残り1.3km・・・。
看板に片道約30分と記載あり、長いぞ。

長さに躊躇して中まで来ない観光客も多数。

そのお陰か内部は静寂に包まれていた。

天井に煤が残ると説明があったが補修工事の跡がくっきりと。最初に写真を撮った時は光の線かと思ったのは秘密。

途中途中にトンネルについて説明書きがあるのだけど、いかんせん半分も歩けば満足してしまう。




そういう時は昔に書かれた数字に萌えるしかない!


廃隧道で何気なく目にする数字だけどそれぞれにきちんと意味がある。この「110」は東京までの距離を表しているもの。

こっちは傾斜の角度だったかな。色々と勉強になるなる。

もちろんパイプやレンガはもちろん補修された天井に萌えるも良し。


気軽に非日常を体験できる場所だ。

飽きたなんて思ったのも束の間。気がつけば後半に差し掛かっていた。

この線路は世にも珍しく水路を兼ねている。

線路の下に流れる水。

説明書きの通りに鉄分で変色していた。

こちらのYYは排水溝。なんか美しいね。

レンガの石灰が結晶化して白く吹き出している部分。黒い部分が煤だと思われる。

途中少し飽きたけど楽しい時間だった。しかも涼しい!

こっちの方が鉄橋と合わせて雰囲気があるな。

線路を進むとこちらも観光名所の勝沼ワインカーブ。

明治36年に建造された深沢トンネルを利用したワイン貯蔵庫。

年間を通じて気温6〜14℃湿度45〜65%ということでワインの熟成に最適な条件ということだ。

見学できるのは入り口付近のみ。奥にはずらっとワイン100万本!

戻る時にすれ違った家族連れ。
ゾンビハザードが起きたのならトンネルは1本道だから逃げ場がない!なんて考えてしまった。逃げるなら鉄扉付きのワインカーブだね。


勝沼ぶどう郷駅の周辺は鉄道遺構の宝庫。

新旧プラットホームの揃い踏み!





まだまだ探せばたくさんあるかも?

大日影トンネルは22年に再工事のニュースを聞く前から行ってみたかったし、聞いてからは定期的にウォッチしていた場所。きちんと情報収集していたら桜の時期に来れていたのかと悔やまれる。それでも念願叶って満足でございました。