廃屈な日々〜旅と廃墟の回顧録〜

静岡県を中心にちょっと違った旅の記憶と記録。

ホテル公楽園 昭和レトロなドライブイン 

高速道路が整備される以前の日本に数多く存在したドライブイン

幹線道路沿いに構えられたドライバーの休憩施設。現在ではあまり聞き馴染みのない言葉だがSAやPA、道の駅のようなものが整備される以前は民間の食堂や土産店がその役目を担っていた時代があったのだ。平成に入り消えゆく昭和文化の代表として、令和となった現在ではそのほとんどが姿を消している。

 

その中にあって特に貴重なのが自動販売機による食事提供というオートレストランの設備を兼ね備えたドライブインだ。

 

新潟県にはそんな貴重なオートレストランの機能を備えたドライブインが残っている。

燕市にあるホテル公楽園。その手の界隈では知らない者はいない、メディアにも頻繁に取り上げられる有名店だ。(NHKドキュメント72時間テレビ東京日本ボロ宿紀行など)

 

以前は屋上に「公」「楽」「園」と看板があったはずだが・・・

ますます何の建物かわからない風貌になっているじゃありませんか!

 

安心してください。国道7号線沿いにはちゃんと看板がありますよ。

 

駐車場は広いが穴ぼこだらけで注意が必要。

ホテルも激渋な内装を楽しめるみたいだが、時間の都合でオートレストランとゲームセンターの部分だけ立ち寄ってみた。

 

幹線道路沿いとはいえ、周囲には商業施設も少なく田んぼの中にポッと建っているような状態だ。

 

それではいざ参る!

 

扉から渋さフルスロットル!

 

チェックのテーブルクロスが可愛い店内。

食品の自動販売機はカップラーメン、トーストサンド、やきめしとある。

 

これがオートレストラン!

やきめしの自販機は冷凍かな?

ちょっと気になったけど商品補充前なのか全て売り切れだった。早朝の訪問だったから仕方がない。

 

私のオススメは断然トーストサンド。

麺類やハンバーガーの自動販売機があってもこれを選ぶよ。焼き加減が本当に絶妙なんだ。

 

ハムサンドをチョイス。

てっきりチーズの1枚くらいあるかと思っていたがハムだけと潔い。チーズ食べたければチーズサンドを買えという話だ。ぐぬぬぬ・・・。

 

横のUFOキャッチャーから流れるスターライトゾーン。

幼い頃にわくわくしながら行ったゲームセンターの思い出がフラッシュバックする。トースト自販機に子供の頃の思い出はないけれど、このBGMは童心に帰ってしまうなぁ。

 

いかん、いかん。ノスタルジーに殺されるところだった!

トーストをもう一枚と言いたいところだが、昼食に燕三条系ラーメンが控えているためグッと堪える。

 

軽くゲームコーナーを覗いて帰ろう。

ゲームコーナーは大きく分けてUFOキャッチャー/パチンコ・パチスロビデオゲーム/麻雀といった形で分けられている。

 

ビデオゲームは懐かしいものが多い。

麻雀で勝つと女の子が脱いでくれる系の筐体も残っていた。脱衣麻雀というのかビデオゲームの筐体自体あまり見なくなったよね。

 

UFOキャッチャーも懐かしの筐体が勢揃い!

 

ちょっと景品のラインナップがアレなのも愛おしい。

・・・笑

 

パンティ!?

 

店舗入り口にはこんなアレも売っているのでそういう店なんでしょう。良くも悪くも消えゆく昭和文化が凝縮された・・・というのか昭和文化ってやっぱり煩悩全開な部分は否めませんねぇ。

 

最後に周囲をぐるっと見渡す。

ホテルは2900円から。創業25周年価格は2001年から続いている企画で既に45周年を迎えている。料金の改定が行われた後も創業25周年価格と名乗っているのだから凄い。

 

思ったより小規模な店舗だったが昭和文化の密度が濃い空間。ホテルもいつか泊まってみたいな。

 

それにしても、スターライトゾーンを聴きながら食べるトーストは心に沁みた。

あの曲はどうしてこんなにも私の心を掴んで離さないのか。名曲すぎるよ。

 

簡単に解説するとSEGAソニックのBGMでドリカムの中村正人さん作曲。開会式がアレだった東京オリンピックの入場曲でも使われてましたねー。NEW UFOキャッチャーシリーズの待機BGMとして有名。異世界おじさんでもネタにされるくらいそっちで知られている曲でもある。とにかくアラサー以上の人間にとって幼い頃の記憶が蘇るBGMなのよ・・・。ぜひ聴いてみてくださいな。あの頃へ帰れますよ!