廃屈な日々〜旅と廃墟の回顧録〜

静岡県を中心にちょっと違った旅の記憶と記録。

JR岐阜駅前 ハルピン街こと繊維問屋街の青空壁画を見てきた話

こんにちは。

3月の暮れに衝撃的なニュースをキャッチした。

 

news.yahoo.co.jp

 

むむむ・・・。

これはどうなんだろうか。こんなんで若者来るかな?ハコモノ行政大好きな岐阜県らしいっちゃらしいが。

 

記事でも触れられている通りその筋のマニアには有名な場所。繊維問屋街はハルピン街と呼ばれていることの方が多いかも。岐阜駅周辺のレトロスポットと言えば金津園、柳ヶ瀬通り商店街も有名であるが衰退レベルで言えばここが最強だったりする。もちろん私も訪れたことはある。

 

 

百聞は一見に如かず。行ってみないと分からないということでさっそく行ってみた。

まずは以前に訪れた時の写真を見てもらおう。

 

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2019年11月撮影

 うん。かっこいい。

不揃いなコンクリ断面とパイプ剥き出しな世紀末スタイル。映画のセットにも使えそうなくらい存在感がある。

 

さて、どう変わったのか・・・・

 

 

 

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2021年4月撮影

 

 

 

・・・・・青空ですね。

 

 

 ちなみに総事業費は2000万円。どう思うかは貴方次第。

 

記事の写真だと爽やかな水色だが、天気のせいもあるのかもしれないがペンキ感が凄い。

 

 

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この左側に見える真新しい建物とのギャップが見所ではあったが、建物から放たれるオーラは隠しきれていない気もするが・・・。 

 

ちなみに左側の建物は岐阜スカイウイング37といって2012年に問屋街の一画を壊して建てられたものだ。もし壊されなければこの壁面も衆目に晒されることはなかったと思うと感慨深い。

 

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まだ塗られていない箇所もあり、対比が楽しめた。残りは今後5年くらい掛けて進めていくとか。

 

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これは普通にオシャレ。こういう路線の方が人が集まりそうな気もしたのは秘密。

 

 

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 商店街へと抜ける路地にも壁画がある。

 

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少し前まではここも奥に見えるような無機質な路地だった。

 

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ちなみに商店街はこんな感じ。

 

 

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上から見るとJR岐阜駅前の雑多な景色が広がる。三重県もそうであるがJRよりも私鉄の駅周辺の方が栄えている。

 

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天気に恵まれればこんな景色が観れるかも。

 

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色々なメッセージが込められていそうだが、どうしてもラッセンを思い出してしまう壁画。よく見ると全然違うけど色彩の所為?いきなりの海はちょっと唐突かな。そもそも岐阜に海無いし繊維問屋に絡めたものの方が良かったのではと疑問が残る。私だったら空で統一させたけど。

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商店街をふたつ挟んで反対側の建物はそのままの姿が残っている。

 

 

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一通り撮影した後はハルピン街を彷徨った。気がつけば日が暮れていた。まだまだ壁画は拡張していく予定だそうだ。今後にも注目して行きたい。

 

 

感想

色々とツッコミどころだらけであるが、これはこれでズンドコ感があって嫌いじゃない。むしろ大好物だ。上の記事の登場人物の年齢を見れば色々と察することができてしまう。この御時世に100人以上集めて大々的にセレモニーやっちゃうのも納得だ。

 

さて、これで人が集まるかと言うと疑問が残る。なんて言うのかセレモニー含めて昔ながらのハコモノ行政のノリなんだよなぁ。ウォールアートなんかだと隣の大垣市の方が上手な取り組みしているよ。前のコンクリ断面では私のようなモノ好きしか来ないだろうし、今の状態でも私のようなモノ好きにしか響かないだろう。大須商店街みたいになって欲しいと組合の方は語っているが現状のままでは夢物語だと思う。おそらく見習うべきは大須ではなく豊後高田商店街だったりと思うが繊維問屋以外の店舗がほとんど無い現状から、起爆剤となったとしても長い目で見なければ難しい部分が多いのではないか。何にせよこれがきっかけで人が集まり、新規出店が増えることを願うばかりだ。