JR熱田駅から神宮前商店街を経て裏道を歩く。名鉄神宮前駅の手前の一角に目的地である神宮小路という路地裏横丁が存在している。
以前に訪れた時は駐車場ではなかったと思うが、いつの間にか建て壊されたようだ。
そのおかげと言っていいのか分からないが神宮小路の全体が道路から丸見えとなっている。
密々とした感じは失われたものの開放感があって良いね。駐車場と建物の間を見てもらえば分かる通りにかなり細い路地だったはずだ。
かつては店舗だったのか。日当たりよくなりましたね。
・・・深淵を覗いてしまった気分。ここへ行くのはまだ早い。アーチへ戻ろう。
アーチを潜り、横丁を歩く。
狭い路地にたくさんの看板。経年変化された味わいのある建物がひしめき合っている。
2階部分は当然のように居住スペース。生活感が溢れております。これがまた良いエッセンスを与えてくれる。
この小路も随分と人が減ったみたいだ。
横丁の中と言えば居酒屋がほとんどであるが中華料理店も複数店確認できる。
ラーメンの相場は600円と高くも安くもない普通の値段だが、この雰囲気で食事のできる体験を加味すれば破格かな。2000円持っていけばよりどりみどりで満足間違いなし。
クマさんもクリスマス仕様におめかししておりますね。素敵。
昭和レトロのジオラマでは絶対に出せないオーラが蔓延している。
電波学園の建物が目に入る。電波学園というのも現代の感覚では絶対に名付けない名前でもあるのかな。戦後感溢れる建物と現代的なコンクリビルの対比が良いではありませんか。
反対は名鉄神宮前駅。改装中ということでシートが被さっていて名鉄のロゴが見えない。遠くからだと何の建物か分かりませんねぇ。
神宮路地の中央は十字路になっている。
さすが駅前ということか。結構な頻度で食事処を探して迷い込む人を見かけた。この魔窟のような路地を見て何を思うか。
残念なことにこの日は昼営業をしている店は路地内にはなかった。ちなみに当日の私のランチはスガキヤだ。やっぱり本場のスガキヤは違いますよ(大嘘)
昔ながらのくつろぎ処がコンセプトらしい。そうは言っても暖簾をくぐるのは一般人にとってハードルが高いのが難点かも。
かくれんぼなら負けないよ。
共同便所も併設。昔見たときより小綺麗に改装されている。
世界一周船旅のポスターがよく似合っております。
こういう写真を撮っているだけで幸せになるコスパの良い人間でござんすな。
この通りは営業している店は見られなかった。そのぶん生活感が増し増しだ。
これ何の猪木だろうと思ったら宮島にあるしゃもじ専門店「杓子の家」さんで作っているものだった。厳島神社に持っていくと祈祷もしてくれるらしい。散策をしていると新しい知識が増えていくね。
これは以前にチェック済みのGマーク。都市ガスのG。この知識は役立つ日が来るのだろうか。
この排気口は何年モノだろう?
居酒屋百景。個性的な名前が多いのも居酒屋の魅力。
壁面に描かれたインベーダーの意匠が目につくお店がある。
今は営業中なのか分からないが昔はインベーダーゲームの筐体があったのだろう。
日付が半年以上前。再オープンは叶わなかった様子。何度目かの緊急事態宣言でとどめを食らってしまったのか。長い間お疲れ様でした。
よく見るとステンドグラスが描かれている。
名鉄側のアーチ。
奥に神宮前商店街のアーケードが見える。
アーチの隣は現代的な雰囲気のあるラーメン屋と喫茶店。
今日は日曜日だが、日曜定休の店が多いのかな。
ネオン官が気になるげいむ屋さん。残念ながら営業していない様子。反対側にも扉があり共同便所側に繋がっていた。
歩道橋から見てみよう。
うん、上手に撮れない。
駅側から見るとバラック街は建物と植物でカモフラージュされているのが分かる。
居酒屋の並ぶ商店街の裏通りにも照明のアーチ。
このインド料理店のあった場所、昔来た時はコロッケちゃんの店という名前の店舗だったはず。
かなりエキセントリックな看板が印象に残っているが、その時のデータが見つからない。昔のiPhoneに入ってたかな。
ふぅ、一周終わり。
小さく狭い一画にある小路だけど、過ぎ去った昭和の成分が凝縮された濃密な時間だった。
駅近で立地もいいし、歩くだけなら数分で一周できるとあって初心者にもおすすめできる場所だ。令和になってダイレクトに昭和・戦前を感じられるスポットの解体は加速している。熱田神宮へ用事があるのならついでに寄ってみてはいかがかな。