もうひとつの渋すぎる木造アーケード
もうひとつの木造アーケードはこちら。
寿マーケットから徒歩10分程度に位置する旭マーケットへ向かう。
日没となり辺りが暗くなっていくというのに道を間違えて知らない町を彷徨った。
余談だが、西脇市は「日本のへそ」を自称する都市である。
ちょうど東経135度・北緯35度の交差点があるということで、マンホールにも記されていた。その歴史は大正時代に遡る。しばらく地元でも忘れられていたのだが、例の1億円バラマキ政策であるふるさと創生事業で日本のへそ公園を整備してPRに力を入れているらしい。日本の中心を自称する都市は30件以上あり何を信じたらいいのやら・・・。
本当にこんな場所にあるのかと疑心暗鬼になりながら歩いていると目の前に大きな長屋が現れた。
ビンゴだ。ここに間違いない。
立派な2軒の長屋に跨る三角アーケード。覗き見える通路に興奮を隠せず。
これまた寿マーケットに負けず劣らずの良物件。惜しまれるべきは日没前に来たかった。
写真は露出をかなり上げた状態でお届けしているため分かり辛いが、時刻は17時30分を回り真っ暗な状態での訪問。カメラ性能の進化のお陰で写真こそ、そこそこ明るく調整できたが、ピントが合ってなかったり、解像していなかったりと散々な結果だった。
二階建ての長屋の狭間に築かれたアーケード屋根。思わず木造の骨組みに見惚れてしまう。本当、もう少し明るかったらなぁ。
内部は工の字を描いており、中央を曲がるともう一本の通路に出る。旭マーケットは二本のアーケードで形成していた。
井戸?
寿マーケットにもあったカラーの二層式洗濯機。光の当たり方がかっこいい。
共用のトイレかと思ったが立ち小便禁止のシールが貼られている。
住人は多く残っている様子で生活感で溢れている。商店として営業している店は見当たらない。
アーケードに設置された電灯以外に人感センサーのライトも多く、いきなり明るくなる場面もあった。
一本目の通路から外に出る。全長は100m弱の通路だった。店先はハニカム構造で舗装されており、遠くに商店も見える。どうやらこちらがメインの入り口のようだ。ただ、パッと見で入り口は分かりにくく、看板も無い。
正面はこんな感じ。
知らないで歩いていたらスルーする可能性は高そうだ。逆に何も知らないで入ったのならばその感動は計り知れないだろう。
もうひとつのアーケードへ。
入り口には何かを知らせる看板が立つ。
こちらの通りも刺激で溢れている。
美容室跡。
圧倒的迫力の蔦。
木造の骨組みと蔦に絡まる店舗。たまらん。
電灯のない場所はもう真っ暗。
それにしても良く整理されている通路だ。
楽しい時間ももう終わり。
最後に二階部分を眺めておこう。
こちらの外観はリノベーションされているのか現代的な雰囲気。ネット情報だと100年くらい続いているとあったが、外からでは想像できない世界が広がっていた。
とても充実した時間だった。
何度も言うが惜しむべきは訪問時間。昼間ならもっと色々な発見があっただろう。また訪問したいからこそ、いつまでも残っていて欲しい物件だ。