いざいざ奈良。

奈良は、行くからおもしろい。
以上、JR東海のキャッチコピー。
毎度のことながら良い言葉を選ぶなぁと感心するばかり。感心したのならば行くしかない。感心したの奈良ば行く鹿ない。
悠久の歴史を紡ぐ古都、奈良にはどんな名所が待っているのか。乞うご期待!

さて、最初からクライマックス。
一見するとただの木造住宅であるが、建物の間にアーケードが形成され商店街となっている。中央にある黒い入り口が悠久の歴史へ旅立つ一歩だ。
昭和の雰囲気が色濃く残ると有名な場所であったが、最近では寂れを通り越して廃れっぷりに心配の声が上がる状態らしい。


国道沿い、L字型に建てられた木造の長屋。
外装は剥がれ、屋根や壁から中が露出している状態。
外観に商店街の看板は見当たらず、一見すると木造のアパートに見える。

割れた窓ガラスから中を覗く。土間のある趣深い玄関だ。
それでは商店街の中へ行こう。

外観から木造の店舗兼住宅の商店街。
し・・渋い!
入った瞬間からレトロでノスタルジックな雰囲気にノックアウトされてしまう。

営みが止まった空間は、当時の面影を残したまま時だけが過ぎ去っている。まさに退廃的な美しさ。

商店街としては2階が住居となっている長屋の間をトタン屋根のアーケードで覆っているタイプ。天井には蛍光灯が設置されていた形跡も残っている。

苔生す床に都合良く置かれた椅子。「俺を被写体にしてくれ」と言わんばかりの配置。おそらく誰かが意図して置いたのだろう。余談だが、これを私は養殖物と呼んでいる。

ただ養殖物も脂が乗っていて美味いのは事実だ。

この店は何だろね?南国の雰囲気が良きでござんす。

こちらは直球。わかりやすくて素敵。

看板の類は撤去されているのか何の店だったのか分からない店舗も多い。それでも濃密な昭和空間の力強さが突き刺さってくるのは間違いない。

白絞油。主に天ぷらなどで使われる油。
廃墟の類を探索していると時々見かける。そのためか日常生活では必要のない知識ばかり覚えてしまう。むむ、それこそ趣味の醍醐味か。

電気メータの跡。

昭和59年度に目が行きがちだが、ガラスの裏に見えるカーテンも美しい。

積もった埃は歴史の証人。

どこはかとなく商店街の過ごしてきた時間を感じてしまうのは私だけだろうか。

蛍光灯やスピーカーが残っている。この先はどうだろうか。


あぁ・・・無情にも倒壊してしまっているではないか。



反対方向もかなりヤバい。アーケードだけでなく2階そのものが重力に逆らえていない。まさしく崩壊寸前といったところか・・・。


歪んだシャッター達が踊っている。

縦構図にすると迫力が増し増し。
この奥は規制線が貼られている。Googleマップだと閉業扱いとなっていたが、鉢植えがそこまで古くないことから住人がいるのかもしれない。

この通りには残留物が多く残っていた。

扇風機。

名物・・・なんだろう。柿の葉寿司かな?

ブラウン管テレビ。懐かしいっす。テレビデオとかあったよねぇ。

入り口を変えて再入場。

奥の景色さえ目を瞑れば綺麗な外観。


これは変に区切ってはいけないやつ!

住人様と鉢合わせたら驚かしちゃうしこの辺りは軽めに散策。

良く見たらこっちにも規制線のようなビニールテープがあった。散策している時には全く気が付かなかった。流石にこれだけ崩壊していれば仕方がないかもしれない。

最後に裏側へ回る。
濃密な昭和空間に退廃的なエッセンスが混ざった極上の商店街。好事家達から絶賛されているのが良く分かった。奈良で育まれた悠久の歴史に比べれば、ほんの少し前の出来事。写真だけで雰囲気が伝わっただろうか。実物はもっと凄いよ。気になったのならば、いざいざ奈良。

余談になるが、下渕マーケットは下市口駅の駅前商店街沿いに建っている。犯罪のない明るい街。この商店街も実にハイレベル。


グリーンのビニール屋根が駅まで続く。

スマホという単語になぜか違和感を覚えるが、スマホも本格的に普及して随分経ちますねぇ。他にも標語のセンスが高い商店街だった。

何なら自作の標語まである。

立派なアーチに恥じない安心の街でした。