伝説の巨大廃墟の裏に眠る神社
伊豆金山の歴史は古い。
江戸時代に始まり昭和の時代まで続いた。
ここ大仁金山も同様に始まり、昭和期には帝国産金興行株式會社が運営し1973年まで操業が続いていた。坑内から温泉が湧いたことがあり、戦後は温泉を中心にスポーツや遊園地などが楽しめる複合型施設もあったということ。こちらと一部の工場は鉱山の操業停止後も営業を続けたが、1990年頃に閉鎖となった。
建物の解体は2000年頃と早く、今ほど廃墟というジャンルが一般的でない時代に存在した伝説的な物件でもある。
現在では遺構は少なく、伊豆温泉村として静岡では有名な時之栖グループが管理する土地となっている。
今回はその大仁金山跡の裏にあるという廃神社を訪ねてみた。
山道に残る信仰の跡。
しばらく歩くと資材置き場のような建物を発見。
その対面には煉瓦造りにモルタルが塗られた壁面が残る。
周囲には苔の生えた住宅基礎と思われる物やトタン屋根など残留物が散乱していた。
埋まる椅子。
寂びた金庫から生える雑草。
熟成された梅。
その他にも探せば色々と出てきそうな場所だ。
鉱山関係の場所へ行くと必ず大小の石碑がある。どれほど過酷な現場だったか容易に想像が付く。
坑道らしき穴も複数発見したが、いずれも閉鎖されており中へは入れない状態だった。
さて、歩みを進めよう。
足場は悪いが一本道だから迷う心配はない。
光さす鳥居が見える。
ここが大仁金山裏にある山神社だ。
扁額は落ちて真っ二つになっていた。
これは長くなりそうな予感。
一度区切り、次回へ続くとしよう。