廃屈な日々〜旅と廃墟の回顧録〜

静岡県を中心にちょっと違った旅の記憶と記録。

”伊豆の瞳”一碧湖に残る廃墟

”伊豆の瞳”と称される静岡県伊東市にある一碧湖。

 

湖に浮かぶ鳥居が有名。

湖には廃墟が付き物と言って過言ではない。今回は一碧湖そばの廃墟群を数年ぶりに見に来たのだが・・・

 

綺麗さっぱり無くなっている!

 

お洒落な雰囲気漂う湖畔に相応しくない廃墟という負の遺産は浄化され駐車場へ変わっていた。

 

そんな中で唯一残っている物件。

 

喫茶「伊豆の瞳」

二階建ての建物で宿泊施設と喫茶店だったと思われる物件。

廃墟検索地図を参照すると宿泊施設は「ペンション湖畔」という名前で1997年まで「伊豆の瞳」は2000年頃まで電話帳に記載があった。オープンの詳細は不明だが、建物の構造からして1960年代から70年代と思われるということ。

 

伊豆の瞳の外観。

入り口窓のガラスは割れ、年代ものの自販機の上に朽ちた看板が確認できる。

 

建物全体に蔦が張って廃墟らしい雰囲気を盛り上げる。

 

ディスカウントの文字が特徴的な自動販売機。

様々なメーカーの飲料が並ぶ。1缶110円の時代は消費税3%の時代だったから短い。ディスカウントというくらいだから5%の時代の物だろう。ペプシも青いし。

 

割れたガラスから店内を覗くことができる。

 

吹き荒れる風に負けじと店内の状態は良い。経年変化こそ最強の進化、退廃的な美しさを纏う。

 

カウンターとテーブル席。いわゆる純喫茶的な渋さがある。

 

壁に掛かるは有名人のサイン色紙。ペンション湖畔の文字が確認できる。

 

こちらが宿泊施設の玄関。

現在イメージするペンションとは少し違う。旅館や民宿と言った方がしっくりくるかな。

 

侵入者を警告する文章の貼られた玄関。

 

割れたガラスを覗くと極上の廃空間。

 

もう少し広く写しても良しかな。

 

縦構図。

 

望遠レンズで抜いてみたが、低めのアングルで撮れば非常口が大きく写せた気がする。修行が足らんね。

 

建物横。蔦は少なめ。

 

旅館にある例のスペース。

 

湖畔は随分と小綺麗になりましたな。

以前は渋めの土産店と年代ものの桟橋しかなかった。伊豆ジオパークだか何だかで伊豆半島は随分と漂白された印象だ。

 

鳥居はこの場所からだと豆粒程度にしか映らない。600mmレンズでこの大きさ。

 

平日は特にのどかで良い。

所々に残るレトロな空気を探して散歩するのもオススメだ。