水路沿いの旅館街

念願の高知県初訪問。
別に47都道府県制覇みたいのを狙っているわけではないのだが、日に日に行ったことのない土地が少なくなっていくことに一抹の寂しさを覚える。
そんなことはさておき、今回は高知市にある玉水新地遊郭の訪問記。
昭和5年発行の全国遊郭案内によれば明治5年に遊郭の許可が下り、貸座敷軒数は27軒、娼妓は224人と規模の大きい場所だったという記録が残る。


一見すると何の変哲もない住宅街。しかしながら随所に色街の面影がある
1枚目は民家にしか見えないが旅館の看板が出ている。
2枚目はお手本のようなカフェー調のファサード。現在は内装工事の会社だ。

それでは今回のメインとなる水路の土手下へ。

噂にたがわぬ雰囲気を放つ路地。
意味深に置かれたベンチ。年季は経っているがここは現役の色街。


営業時間外ということでどの店が現役かまでは分からないが栄枯盛衰の雰囲気は肌で感じ取ることができる。

前を見れば旅館の看板が並ぶ。
これら全てが遊郭の頃からの転業旅館。


黄緑色の豆タイル。遊郭跡では一番の定番といえるカラー。

アールの掛かったファサードはほんのりピンク色。引き戸に掛かるカーテンが意味ありげ。

道路から見る。昔はガードレールなんて無かったのかな。

現役の色街ということで朝日浴びる時間の訪問となったのだが逆光がキツい!


ボロボロの椅子。これで現役というのも俄かに信じがたいものだが、事実は小説よりも奇なりというやつだ。



今に始まった事ではないけれど他にやること無いのかね、自分。
言葉で説明するのが難しいのだが、侘び寂び哀愁レトロ感をダイレクトに感じることに取り憑かれているのだと思う。

玉水新地で最も見たかった場所がこの路地を曲がった先。

タイル使いがたまらない盛場跡。

意気揚々と突撃したのだが、ドアが開いていますねぇ・・・。
何とまぁ、朝の6時前だというのに住人の方が起きていらっしゃいました。通り過ぎただけで何かを察したのか、警戒するように外へ出てくるものですから足早に退散いたしました。

場所が場所なだけに警戒させてしまったというのはこちらとしても不本意なことで申し訳ないことをしてしまった。

生活の場にカメラを向けるということは残酷なことでもあるわけで悟られずその場を立ち去るということができなかった己の未熟さを悔やむばかり。そんなことを思いつつもシャッターを切りたい欲望は抑えきれない悲しい性。


周囲の街並みもレトロ感で溢れている。

幹線道路へ抜ける道には哀愁漂う酒場跡が残っていた。



前世が透けて見えるッ!


以上、玉水新地遊郭。
調べてみると水路の西側にも旅館街があったり思案橋もあったりと見落としていた場所が多かった。それでも往時の雰囲気の残る街並みを堪能することができたと思う。

にゃん!