廃屈な日々〜旅と廃墟の回顧録〜

静岡県を中心にちょっと違った旅の記憶と記録。

真夜中ノ宗教都市 天理本通商店街を歩く

こんな夜更けに写真かよ。

 

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天理市をご存知か?

この天理市というのは中心に天理教本部を構える日本で唯一の宗教都市だ。

天理教新興宗教でも割とゆるいことが有名で本部においても誰でもウェルカム。そんな天理教本部の神殿と商店街を写真に収めるべく真夜中に向かった。

 

 

11月最終日。本来は行く予定もないというか帰る途中だったのだが、岡山から静岡までの高速代を浮かせるために名坂国道を目指す中、給油ついでに天理ICを降りた。

 

 

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私のお腹にも給油しちゃおう。

天理スタミナラーメン。全国的に有名でカップ麺やお土産なんかでも目にすることがあるはず。ここは深夜1時まで営業している。

 

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なんてことだ、餃子まで付けてしまった!美味。深夜のラーメンは罪深いが仕方がない、せっかく来たのだからと自分に言い聞かす。

 

明日から12月。ラーメンで体が温まったとはいえ"ぬくとい"地域出身の私には辛い外気だ。

 

そんなこんなで気がつけば時計の針は天辺を超えて午前0時だ。 師走よこんにちは。

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まずは天理市のメインストリートである天理本通商店街へ向かう。ここは神殿のある本部と天理駅を繋ぐ形で全長約1キロメートルほどの規模だ。商店街萌え属性の私はアーケード街が大好き。

 

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誰もいない商店街に私ひとり。問答無用のシャッター街だ。

まるでゲームの女神転生シリーズやペルソナシリーズで見た様な景色が広がる。

昭和で時計の針が止まってしまったかのような店並にうっとりしてしまう。

 

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ようこそ、おかえり。普通の観光地では聞き取れない言葉。

天理市ではそこら中で目にするこのフレーズ。天理教では人間の命の発祥が天理市という教えがあり、天理市へ来るということは広義では故郷へ帰ってくると捉えられる。だから”おかえりなさい”となるのだ。

 

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ちなみに発祥の地は地場(ぢば)とも呼ばれ、ちょうど神殿の建っている位置らしい。こどもおぢばがえりが有名だが、おぢばとは地場を指す。「お」を付けた少し上品な言い方だ。

 

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3丁目の夕日的な昭和レトロとはまた違った良さがある。

昼間に来れば分かるのだが、決してシャッター街ではないから凄い。このまま経営を続けている店が多いから恐れ入る。きっと全国から人が集まる宗教本部の土地ならではの特異な状況が功を奏しているのだろう。

 

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ちょうど半分ほどの所で交差点がある。駅近のブロックより協会本部側の方が土産店舗が多い。あまり時間がないため折り返して道を戻る。駅前には昭和感の凄い雑居ビル型のショッピングモールがあるのだが、営業時間外に行っても魅力は半減だ。

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装束店、天理ふしん社・・・

宗教関連のお店も数多く見受けられるのも宗教都市ならでは。

 

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天理スタミナラーメンもあるが本通店は深夜営業をしていない。神殿近くの道路に屋台を構えて深夜まで営業をしている。 Google検索だと時間外となっていたが1時を過ぎてもこの日は営業していた。

 

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おぢば名産、神具店、おやさと、陽気、真柱・・・

他では撮れない景色ばかり。それぞれが天理教の中では重要なワードとなる。神具店は違うか。私が説明すると語弊が生じる可能性がある。詳しい解説はGoogle先生に聞いてみよう。

 

次回、天理教本部神殿編へ続く。

 

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感想

地域と宗教が一体となった日本で唯一の町ならではの町並みが楽しめる。神殿側の商店街は飲み屋も少なく静寂に包まれている。昼に来ても楽しいが夜中は連なるシャッターの女神転生感が凄い。昼間なのにシャッター街みたいな景色も好きなのだが、それとはまた違った感覚だ。本来はアーケードのアーチと星空の写真を撮りたかったのだが、外灯や満月など状況が悪く難しかったのは残念。星空x廃墟や星空x商店街みたいなジャンルはいつか挑戦してみたいなー。

 

 

 

おまけのボツ写真

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 上の方は星空も狙ったのだが見事に星が写せず。現像時に好みの感じにしたものの他の写真とイメージが違ってボツに。下の写真は商店の看板がいい感じなのだからクローズアップすれば良かった!

 

こうやって見返してみると似たり寄ったりな構図が多いなぁ。超広角な写真は好きなんだけど、そればっかりだとつまんないのもあるよね。写真って難しい!