廃屈な日々〜旅と廃墟の回顧録〜

静岡県を中心にちょっと違った旅の記憶と記録。

大町名店街② 長野県大町市 青い照明のアーケード商店街 

 

haikutu.hatenablog.com

前回の記事の続き。

 

さて、今回はこの素敵な商店街の店舗を中心にこまごまと見ていきましょうか。

 

特筆すべきは、繰り返しになるが青い照明と看板だろう。これが大町名店街が持つ絶対の個性であることは間違いない。素敵以外の言葉が見つからない。

 

床には真新しいペイントが施されており美しさに拍車を掛ける。このような映えを狙ったものは雰囲気を壊してしまう要因でもあるが、既存のデザインと調和が取れていて好印象。とりあえずシャッターに天使の羽を描いちゃう感じも「やってんね!」って感じで嫌いじゃないけど。

 

引いて写すと美しさが際立つ。

 

マンホールに描かれているのは日本アルプスのアイドル、ライチョウ。羽毛の模様的に繁殖を終えたつがいだろうか。

 

専門店の多くはシャッターが降りたり看板と違う店舗となっていた。営業中の店舗は飲食店が多い印象。「がんばりやさん」という障害者就労支援事業所が入口付近にあり、それに関連する店舗が居抜きで数店入っている。通われている利用者さんのおかげで買い物客は少ないものの活気があった。

 

数少なくなった専門店である花屋さん。店先は色鮮やかな花が迎えてくれる。

 

がんばりやさんの店舗はパン屋、カレー屋、製品販売店と様々。

 

がんばりやさんの事業所前にあった謎の置物。

 

なるほど。謎はすぐに解けた。鼻先に本を乗っけてどうするんだろう。

 

夜の店を感じさせる場所も多い。

 

紫色のテントが妖艶な雰囲気を放つ。

 

路地を覗くのも忘れてはいけない。

 

路地から覗くのも同様。

 

路地を通ると駐車場に繋がる。その一角に小さな鳥居と社があった。

 

こちらの一画も見どころ満載。

 

看板とシャッターが可愛い三和インテリアさん。願うことなら全てのシャッターが降りたところを見たかった。

 

寿司屋なのかラーメンなのか・・・とにかく振り幅の大きい店。

 

信州の自然に育まれ、異国から来た技能実習生さんが心血注いだレタスはきっと美味い。

 

 

看板の三重奏と室外機。

ビクターのロゴが歪んでますねぇ。

 

反対面は生きている。良かった!

微妙にデザインが違う看板。テープとレコード。こっちの方が凝っているかな。

私の幼少期は持ち運ぶ音楽と言えばテープが主流だった。中学でMDプレイヤーを買ってもらい、高校になるとiPodが憧れになった。CDをレンタルしてCD-ROMに焼くのを覚えたのも同じ頃か。iPodは高嶺の花。お金が無くて最初に買ったのはRIOとかいう確か容量256MBくらいのDAPだった。GBじゃなくてMB。今じゃありえないね。全てが懐かしい過去の話。看板ひとつで感傷に浸れる。

 

貼り紙たくさんのたばこ屋さん。

 

郷土のスポーツ選手の情報から、

 

時刻表や生活情報など実用的なものばかり。

 

よく分からないものも混ざってますネ。

 

う〜ん、雑コラ!

 

面白そうな観光情報もたくさんあった。

 

オシャレで可愛いハングリーボックYUKI

 

茶店って感じだろうか。

食品サンプルも精巧でとても美味しそう。眺めているとノスタルジーに襲われて胸が締め付けられますネ。

 

不安定な線で描かれたキュートなうさぎさん。とっても可愛い。

 

こちらの喫茶店は閉店された模様だが談話室として使えるということ。

トレビの泉と聞いて本家のローマにある泉よりも某バラエティ番組を連想してしまうのは世代ですかね。

 

場所こそ違えど北アルプスの麓であるこの町にぴったりな看板。

 

思わず旅人も1枚撮りたくなってしまう素敵な商店街です。はい。

以上、大町名店街。

青い照明と青い看板が素敵な商店街。晴れていたのでトタン屋根から透ける青空を加えて一層美しい光景だった。私も普通の人よりかアーケード商店街を歩いたと思うがここまで洗練されている場所は初めてだと思う。ノスタルジックでエモーショナル。感覚的に保存状態の良い廃校を訪れた時と似ている感じがした。懐かしくてどこか優しい気持ちになれる。廃校好きな私が気に入ったのはそういう部分があったからなのかもしれない。