廃屈な日々〜旅と廃墟の回顧録〜

静岡県を中心にちょっと違った旅の記憶と記録。

廃校diary 長野県 御山里小学校

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(訪問日時 2020年8月)

 

廃校を目指しスカイツリーよりも高い場所へ車を走らせる。山々に拓かれた集落は美しい景色を見せてくれる。

 

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二本の伸びた松が木造校舎を優しく守っている。

閉校記念碑と百周年の記念碑が並べてある。1873年に開校し1978年に閉校となった歴史のある学校だ。

 

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薄暗い室内。静寂の中に響く羽音・・・

大きなスズメバチが二匹ほど侵入していた。

 

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教室の壁全面にあるクラシックな車たち。

それより気になる窓際に置かれた巨大な蜂の巣。たぶん駆除の後だと思うが怖くて近寄れません。そして、その後ろに何か怖い顔の人が立ってんぞ。

 

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2000年のカレンダーが寂しく残る。

 

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光が差し込めば木造校舎らしい温かみを感じることができる。

 

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おみせ こうばい。

声に出して読みたい表札。

 

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おみせにはジュースのダンボールが転がっていた。

 

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なかなかに使い所が難しそうな会議室。すごく立派に作られている。

 

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校歌の楽譜かと思ったら100周年祝歌だった。

ことーし で ちょうーど ひゃくしゅうーーねん♪♪

 

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懐かしい形の扇風機。夏休みのおあばあちゃん家や伊豆の民宿に泊まった思い出が蘇る。後ろのイラストは窓際のトットちゃんでもお馴染みのいわさきちひろさん。ここからそう遠くない安曇野にこの人の美術館があるから、そのお土産かな?

 

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教育の場である学校らしい威厳のある教室。

 

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てえぶるですよてえぶる

威厳のある中でも子どもらしい部分も残る。こういうちょっとした可愛らしさが廃校の魅力だと思う。

 

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どこを切り取ってもいい感じになりますなー。

 

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威厳のある校舎は階段までもが立派なビジュアルなのです。

地域の文化財みたいな造りだけれどセンターラインで学校らしさを主張している。

 

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踊り場には掃除用具があった様子。

きっとほうきとはたきでほこり知らずだったんでしょう。

 

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2階は1階とは違った雰囲気を持つ。

青く塗られた壁と木の温もりが非常に可愛らしい。凛とした1階とポップでチャーミングな2階といったところか。

 

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廊下の突き当たりの絵画の見える教室。学校からアルプスでも見えるのかな。

 

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小さい教室と小さい机の可愛さといったら他に無い。ノスタルジアがすごい。

 

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裏から見ると・・・

 

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としょかん!

 

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たぶん今まで見た学校図書室で一番のバラエティに富んだラインナップ。

土山しげる先生も矢口高雄先生も最近亡くなったんだよなー。

 

パチンコ必勝打法とは・・・笑。流石に廃校後に持ち込まれたのだと信じたい。

 

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この学校は廃校としての魅力に溢れている。スピーカーひとつ見てもこんなにも素敵なのだから。

 

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黒板も当時のまま。先生へのメッセージが薄くなって読めないけれど純粋な気持ちは伝わる。

 

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表札がいちいち可愛い。

 

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教室の片隅には学校の残留物がごちゃ混ぜで置かれている。

 

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最初はベートーヴェンだと思ったけどなんか違う。誰だろう。

 

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使われない教室で使われない椅子たちが組体操を行っていた。

 

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屋根裏部屋を発見。何も無いけれどかすかに残る面影に想いを馳せよう。

 

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外へ出て通学路を歩いてみる。右側に見える道路の先は通行止めの標識が出ていた。

 

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周囲をウロウロしている間に空模様の急変あり。そろそろ下校の時刻かな。

 

 

感想

二本松がトレードマークな山奥にある廃校。やっぱり木造校舎はいいなぁ。そこそこの大きさに所々に残る現役の面影にと魅力溢れる物件だった。威厳のある敎育標語だったりと立派な階段など凛としている部分とひらがなの表札など小学校らしい温もりが溢れる部分が良い塩梅で同居しているなと思った。時の止まった場所で過去の世界に思いを馳せる。美しい木造校舎だけが見たければ、それこそ文化財になっている場所へ行けば良いのだろうけど、それだけが廃校の魅力でないということを私は知ってしまった。