散りゆく桜 朽ちゆく校舎

晩春に訪れた廃校。
満開の桜を期待したが時すでに遅し。非情にも桜の多くは散っていた。

山間の集落にある木造校舎。
校舎といっても分校であるため教室ひとつ分しかない。
1963年開校、1988年閉校と現役期間より長い余生を過ごしている。

外観は見ての通りで崩壊がかなり進んでいる。


外装は剥がれ建物は歪み、屋根に穴が開いてしまっている状態。窓ガラスは残っている方が少ない。

廊下は傾き天井には崩壊の跡が見える。

教室には机が2台。そして・・・

床に広がる桜の花びら!

風が吹くと桜の花びらが天井や窓から室内に舞い落ちる。
今まで見たことのない幻想的な光景だ。

穴の開いた天井の下はまるで桜の絨毯。

薄暗い室内に差し込む光が美しい。
床のピンク色はこの時期でしか見れない貴重なもの。

桜を抜きにしても教室は木造校舎らしい暖かみで溢れている。

木目調の床に壁の水色や机の緑・・・どうしてこんなに素敵なんでしょうか?

開放的な窓から新緑の足音。夏の到来を予感させる。


前後の黒板。
面白い落書きは特になし。チョークや黒板消しも見当たらず。
それにしても黒板ってこんな感じに剥がれるんすね。

唯一の残留物がこれ。
鏡だろうか?この素朴な教室とは似つかない感じが逆にいい。



差し込む光が本当に美しい。
写真における光の大切さを再認識させてくれる。

この校舎の訪問は二回目。
前回は日没後であったため、こんなに収まりの良い写真が撮れる場所だとは夢にも思わなかった。

いい時間をありがとう。



最後に廊下を数枚。
建物の四隅に崩壊の跡が目立つため、屋根が落ちてくるのは時間の問題か。
散りゆく桜と朽ちゆく校舎、散り際の美しさがここにはあった。教室にひらひらと舞う桜の花びらの幻想的な光景は、きっと来年も思い出すだろう。

満開の桜も見てみたいけどね!