能登半島に眠る廃駅を探す。
奥能登とも称される文字通り半島の奥地を走っていた路線だ。
廃路線となったのは、輪島駅から穴水駅を結ぶ七尾線の一部区間と穴水駅から蛸島駅を結ぶ能登線の全線。両路線とも国鉄時代に造られた路線で民営化後は「のと鉄道」が運営をしている。七尾線の輪島-穴水間は2001年、能登線は2005年にそれぞれ廃止された。
アクセス難の場所もあったため、これが誰かの参考になるか分からないが簡易的なレビューも行ってみたいと思う。結構ガバガバな評価になると予想。(ちなみに全て車で移動)
アクセス:場所の見つけやすさや駐車事情
保存度:駅舎や廃線の遺構の程度
寂れ度:廃墟美やノスタルジアの度合い
おすすめ度:総合評価
さて、今回は七尾線の輪島-穴水間を見ていこう。
①輪島駅
アクセス:★★★★★(道の駅で駐車場に困らない)
保存:★★★☆☆(駅舎を再利用+一部遺構あり)
寂びれ:★★☆☆☆(廃墟美は期待できない)
おすすめ:★★★☆☆(アクセス良好で見所あり)
駅舎は道の駅に改装され現在もその姿が残っている。
駅前のロータリーも遺構そのままに、ある意味では道の駅らしからぬ外観だ。観光の拠点としてだけでなく、バスターミナルという交通の要として現役の施設。土産屋の他にも能登半島では貴重なゴーゴーカレーのテナントも入っている。それにしても、ふらっと訪夢という名前は90年代の新日本プロレスの東京ドーム興行みたい!
それでも駅名の標識はそのままだ。
後ろにある遮断機は鉄道メモリアル広場として当時のホームが一部保存されている箇所となる。
詳しい解説はこちらから。
ちなみに新日本プロレスの東京ドーム興行名は闘強導夢。今年復刻したんだっけ?
鉄道駅の名残をたっぷりと感じることのできる構内。
駅の改札口だった場所を進むと鉄道メモリアル広場。さっそく遮断機がお出迎え。
こいつ・・・光るぞ!
駅舎の一部とパネルで電車の再現がある。
輪島の次は・・・シベリア!
これは営業当時からあった学生の落書きを再現したものなんだって。粋なことをしてくれるじゃない。
マッスル北村でも持てないであろう鉄アレイ。何だろ、これ?
これはあれだよ、映画とかで見る線路の進行方向を変えるレバー的なやつ。
こっちはあれかな?ジャンプ台・・・。
圧倒的に鉄道知識の足りない私でもノスタルジーは感じられる。
それにしても輪島市とそこそこ有名な町に現在は鉄道が走っていないというのは少し驚いた。能登半島の田舎っぷりを考えると無理のない話か。この辺りも実際に訪れてみないと分からないことだったと思う。
輪島ステーションホテル。駅近が売りだったであろうホテルは廃墟となっていた。
②能登三井駅
アクセス:★★★★☆(駐車場あるも台数が限られている)
保存度:★★★☆☆(駅舎と駅名標が残る)
寂れ度:★★★☆☆(ノスタルジアな雰囲気)
おすすめ度:★★★☆☆(駅舎に入れるのが嬉しい)
可愛らしい木造校舎。
現在の駅舎はバス停と公衆トイレとしてだけでなく、喫茶店として一部スペースが活用されている。
裏へ回るとホームだったであろう場所が残っていた。
駅名標もばっちり保存。
後ろの広大な敷地はゲートボール場として整備されていた。
こう見ると何となくホームだった姿が目に浮かぶ。ゲートボール場は埋め立てたのか気になるところ。
地元の人で賑わう駅カフェ。
役割を終えても地域に必要とされている姿は素敵そのもの。
こちらは現在更地となり遺構も残っていないためスルー。時間も無かったし・・・。
④穴水駅
アクセス:★★★★★(道の駅併設+現役鉄道駅)
保存度:★★★☆☆(能登線の遺構あり)
寂びれ度:★★★☆☆(廃墟美を堪能できる)
おすすめ度:★★★★☆(のと恋路号が最高に楽しい)
こちらは上記と違って現役の駅。
2001年の輪島区間の廃止に伴い七尾線の終着駅となったが、2005年までは能登線の分岐駅でもあった駅だ。能登線に使われていた駅のホームと使われなくなった観光列車が残されている。
隣には道の駅が併設されている。田舎ならではの珍しい組み合わせ。
七尾行きの電車。1両編成って可愛いよね。
藤井聡太さんが喜びそうな帽子。
かつて能登線に使われていた駅のホーム0番乗り場。ここに使われなくなった観光列車が保存されている。
おそらく、ここ見える線路の方向が能登線となる。
ででーん。
廃墟マニアも喜ぶエイジング。
ちょっとアップで。かっこいーー。
反対側も良きですね。
観光列車らしくゆったりと景色が堪能できそう。
こっちはウエディングドレス?そういえば一時期電車で結婚式みたいなニュースを何度か目にしたけど、今でも続いているのだろうか。
こちらは違う車両かな?
窓から何か見えていますね・・・。
「花咲くいろは」懐かしー。
10年モノの等身大パネル。日焼けで色落ちが著しい。まさかサインを書いた声優さんも未だに電車の中で保存されているとは思うまい。
七尾線の沿線沿いが舞台だったのか。
今でこそ珍しくないアニメとのタイアップは、この頃から物凄い勢いで増えていった印象だ。まさか車両の中まで楽しませてくれるなんて感激でございます。
反対側では「君は放課後インソムニア」のラッピング電車。この辺りは星も良く見えそう。それにしても石川県はアニメ原作が豊富ですね〜。
このマーク、平仮名の「の」が元ネタかな。
のと恋路号は1988年から2005年まで運用されていたということ。花咲くいろはの頃には動いてなかったのね。つまり、現在は保存車両兼物置きということか。
一応、入場券を買ってホームへ入った。
でも改札で確認をしないし、道の駅との間にあるトイレからもホームへ入れるから買う必要無かったかもね。この辺りは自己責任で。
次回に続く。