廃屈な日々〜旅と廃墟の回顧録〜

静岡県を中心にちょっと違った旅の記憶と記録。

廃駅探訪③ 能登半島に眠る廃線を巡る のと鉄道能登線

廃駅巡りとは時間との戦い・・・

 

1日で能登線を巡る野望は儚く潰えた。

前回の甲駅らへんでは行けるかもと思ってしまった能登線の完全制覇。今回訪れた駅から雲行きが怪しくなったのを覚えている。さすがに30ある駅を1日というのか半日では話にならなかった。そして、それ以前に鵜川駅の後に古君駅を抜かしていたのを記事を執筆していて気がついてしまった・・・

 

その①はこちら

 

haikutu.hatenablog.com

その②はこちら

 

haikutu.hatenablog.com

 

⑧沖波駅

アクセス:★★☆☆☆(駐車スペースなし)

保存:★★☆☆☆(駅のホームと廃線遺構)

寂びれ:★★★☆☆(管理されている様子少ない)

おすすめ:★★☆☆☆(車での訪問は要注意)

 

甲駅から県道34号線を走った先の集落にある駅。

県道は対向車が来たら嫌だなと思うくらいに細い道路だった。

さて、こちらの駅舎らしき建物の横を通るとホームへ続く。ここに来るまで困ったのは駐車スペース。駅へ向かうには集落にある極細の生活道路を通る必要があり、徒歩で向かった。結果的には中型の普通車程度なら問題はなさそうではあったものの、駐車スペースに難があることに変わりはない場所だ。

 

駅に至るまでの道中に線路下と思われる橋が残っていた。

 

駅のホームはほぼ手付かずの状態で残る。

自然に身を任せた状態である意味で純粋な廃墟とも言える。

 

線路と思わしき場所に積もった落ち葉と倒れた竹が覆いかぶさっていた。

竹藪で覆われたこの場所は昼でも薄暗い。そして蚊の大群が待ち受けていた。

 

自然に帰ろうとしている沖波駅。

ちなみに駅舎と思われる建物に鉄道の遺構は何も無かった。おそらく待合室であったと思う。

 

⑨鵜川駅

アクセス:★★★★★(駅前に駐車スペースあり)

保存:★★★★☆(ホームの雑草が凄まじい)

寂びれ:★★★★☆(駅舎の中は能登線最強)

おすすめ:★★★★☆(雑草が枯れる頃なら★5)

 

甲駅に似た外観を持つ鵜川駅。見比べてみると鵜川駅の方が規模が大きそうだ。

 

標識にも鵜川駅の文字あり。

 

駅前の集合住宅の名前にも名残を見せる。

 

駅舎に貼られた作品たち。

まるでステンドグラスのように見える。モチーフも和洋折衷。

 

駅舎を覗くと美しい光景が広がっていた。

 

小学校で使われている机は廃校さながら。

奥を見ると駅の窓口。右側を見ればステンドグラスのように作品たちが光り輝いていた。

 

こちらは駅員室。

革張りのちょっとリッチな椅子がある。北陸の冬は冷えるだろうから大型のストーブも完備だ。

 

その隣にも駅員室が残っていた。

 

裏側へ回りホームへ行こうとしたのだが生い茂った雑草が凄まじい。

 

かろうじてホームの待合室と屋根が見えるものの、2023年夏の記録的な暑さの中、半袖で自分の背丈を超える藪を漕ぐ気にはなれなかった。

 

駅舎の中は能登線でも最高の状態だったと思う。

緑に覆われたホームというのも別に悪くはないのだが、ノスタルジーに浸りたい年頃の私的にもう少し控えめだったら嬉しかった。

 

⑩七見駅

アクセス:★★★★★(幹線道路沿い)

保存:★★☆☆☆(駅舎のみ)

寂びれ:★☆☆☆☆(現役のバス停待合室)

おすすめ:★★☆☆☆(寄りやすい立地)

 

国道249号線に残る七見駅跡。

現役のバス停として駅舎が残っている。

 

これは駅名標を再利用したものか?

そういえば現役の遠藤関も穴水出身ということで穴水駅前に展示室があったな。

 

その他は駅舎以外に遺構は残らず。

強いて言えば、コンクリの塗り直した跡からホームの位置を想像したり、道路沿い脇の雑草地帯に線路があったかなと思う程度。

 

廃駅としての魅力は薄いかもしれないが、現役のバス停待合室として活かされているのは在るべき姿として正しい。バス停前は車を停めるスペースが充分あり、アクセスの面では抜群の場所だ。

 

 

次回へ続く。