廃屈な日々〜旅と廃墟の回顧録〜

静岡県を中心にちょっと違った旅の記憶と記録。

メイプルヒルスキーリゾート② バブルの遺構再び

 

バブルの遺構 メイプルヒルスキーリゾート - 廃屈な日々〜旅と廃墟の回顧録〜

 

バブルの遺構 メイプルヒルスキーリゾート①はこちら

 

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バブル期に建設されたスキーリゾート廃墟。

今回は施設のメインフロアたる2階部分の探索が中心となる。

スキーブームの光と影、廃業から20年以上を経て訪れた内部の様子をお届けしよう。

 

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階段の先へ。

 

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広がっていたのは広大な廃空間。

 

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木々の色づきが良い。本当に良い時期に来れた!

 

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おぉ、すごい。思わず声を挙げてしまう。

剥き出しの鉄骨に緑の絨毯が広がる極上の空間。まさに廃墟、これぞ廃墟という感じだ。

 

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曇天の中にガスが広がり始める。山の表情は変わりやすい、いつも気まぐれだ。

 

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静寂の中で椅子達が写真を撮ってくれと言わんばかりに私を待っていた。


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山も気まぐれなら廃墟も気まぐれだ。いつも不意に幻想的な表情を見せてくれる。

 

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椅子と違ってフロアの撮影は手厳しい。

広大な景色をどう撮ればいいのか試行錯誤の連続だ。

 

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悩んだ時こそ上を向け。急がば回れの精神だ。

 

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うーむ、なんかこうありきたりでパッとしませんなー。

 

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気を取り直して探索を続ける。

この辺りはレストランだった模様。ただ、メニュー表から察するにサービスエリアのフードコートの域を出ていないのではないかと思う。

 

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カウンターの中はもぬけの殻。

お土産でも並んでいたのだろうか。


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在りし日のメイプルヒルスキーリゾート。

・・・ではなく、カナダかどっかの写真かな。

 

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こちらはゲレンデ方面。前後左右で対照的な外観になっている。


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戦艦のデッキみたいだ。

 

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ここは軽食コーナー。並んでいるメニューも平凡そのもの。もう少し安ければ嬉しいかも。

 

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施設の中心に立つ。メイプルマークの裏側。


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反対側にはロゴがない。

 

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軽食とレストラン側。

さて、反対側の写真を撮ろうか。

 

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まさに廃墟美ここにあり。

 

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こちらも負けず劣らず幽玄たる姿。いつも突然現れる。


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こう切り取るのが正解か。贅沢な時間の始まりだ。

 

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さっき撮った場所でも構図を変えてみたくなる。

 

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椅子たちはいつだって私の味方。

 

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何だか凄い数のスキー靴があるな。

 

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こっちはスキー板が山盛りになっている。


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この蛍光色全開な感じが90年代の匂いがしてイイ!

 

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こっちはスキーウェア。

 

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こういうレンタル品も1日借りるだけで結構な値段がするはず。景気が悪くなれば気軽に始められる趣味でもないのかなと思う。もっとも私自身が雪とは無縁の静岡市民であるため、必然的に交通費含めてお金が掛かるイメージが強いだけかもしれないが。あとは冬場しかできないのもネックなのかな。

 

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自然と一体となるかつての名脇役


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子どもたちの笑い声が聞こえる気がする。ここが思い出の場所だった人もきっといるはずだ。


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銘風留亭。

銘風留でメイプルか、なるほど。特攻の拓的な感じね。

ラーメンとけんちん汁が頂ける。スキーのあとはこういうのでいいんだよなぁ。スキー経験ほぼ0ですけど。

 

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駐車場側の屋根。1階もそうだったけどガラスというガラスは割れてしまっている。厳しい環境に晒され続けるとこうなってしまうのも仕方がない。


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名残惜しいがそろそろお別れの時間だ。

 

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帰り道、来た時には気がつかなかったスキー板を発見する。

廃墟では無かったはずの物があったり、あったはずの物が無かったりと不思議な感覚に陥ることがある。これは幼い頃に隣町まで冒険した時の感覚に近い。あの時みた景色も今じゃ変わってしまったね。

 

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せっかくだからゲレンデも少し見よう。


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解体された形跡もあった。これはリフトかな。

 

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かつての賑わいはここにはない。あるのは木々が揺らめく音と鳥の鳴き声。そして誰もいなくなった建物だけだ。


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ここを登ればゲレンデの頂上まで行けそうだ。暗くなりそうだから今回はパスしよう。

 

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ありがとうございました。

 

 

バブル期に乱立したスキー場。盛者必衰の言葉が良く似合う。

レジャー白書によると閉鎖となった2000年には全盛期の4割ほどまでスキー人口が減っていた模様。それに伴ってスキー場も全体の2割が閉鎖となったようでここもそのひとつなのだろう。スキーブームについて簡単に調べたら、当時は全ての面で需要と供給が追いついていない様子があった。宿が取れたとしても相部屋・すし詰め状態で食事も貧相ということが常態化していたらしく、この施設も例に漏れずといったところか。見た目だけカナダ風でお洒落な感じにしたところで中身が伴っていないとバブル崩壊後の世界では生き残れないということは数々の廃墟が証明してくれている。取って付けたようなハリボテ施設、まさしくバブルの遺構と言えるだろう。廃墟として見るならば、バブル期の豪華で圧倒的なスケールと謎のコンセプトを持つ建物は魅力で溢れるのだけどね。ここは厳しい環境もあって自然との調和も素晴らしいの一言だ。

 

 

おまけ

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ゲレンデに併設されていたのは救護施設

中は至って普通の救護施設兼職員の休憩所。

 

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私も小学校のスキー教室で坂の下のネットに激突したっけな。

一回だけスキーに行ったことがあるだけでイキって中級者教室にしたのが仇になったのを思い出す。

 

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別に救護施設に運ばれることは無かったけどね。ただ恥をかいただけ。

その後は結局初心者教室で手取り足取り教えてもらったよ。

 

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なんでイキっちゃったのかなぁ。

母を説得してまで初心者ではなく中級者教室に丸を付けてもらったのだが・・・。

 

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家族でスキーに行った時に買ってもらったスキーウェアはストーブで溶かした思い出もあるな。

 

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職員用ウェア。

そういえば最近ジャンパーって単語を聞かないけど私が小さい時はこういう上着全般をジャンパーって言ってたっけ。

 

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おまけ終わり。

スキーか・・・。たぶん今後の人生でも縁が無さそうだけど振り返ってみると思い出がたくさん。

そういえば97年長野オリンピックの跡地の白馬村もいい具合に干からびてたような。冬が明けたら行ってみようかな。

 

ふぅ、自分語りはなんだかんだ言って楽しいな。ここまで読んでくれてありがとう。