廃屈な日々〜旅と廃墟の回顧録〜

静岡県を中心にちょっと違った旅の記憶と記録。

明治百年記念展望台 千葉県富津岬

富津岬の珍物件

前回、ランクル廃道の記事を執筆した際に千葉県の記事が初めてだということに気がついた。千葉県は私の住む静岡県からもアクセスが良く年に1〜2回は訪れているのに不思議なことだ。今回はそんな千葉県でお気に入りな場所を紹介したい。

 

それがこの「明治百年記念展望台」。

一度見たら忘れられないインパクトのある物件。

 

場所は富津岬の先端。

チーバくんでいうと下腹部の辺りになるのだが、悲しいことに描かれていない。その理由は明らかではないが、そういうことなんでしょう。

 

・・・お察しください。

 

そんなチーバくん股間から見る景色は絶景の一言。

晴れた日には京葉工業地帯や遠く離れた富士山がくっきりと見渡せる。

 

そして先端に建てられた展望台が明治百年展望台。

その名の通り、明治百年を記念して昭和43年(1968年)に建設された。

この奇抜なデザインは富津岬のシンボルは五葉松をあしらったものとなる。

 

昭和40年代の建設とあって当時のセンスを感じることができる。

言われてみれば盆栽っぽいが、予備知識が無ければピラミッドというのか超古代文明の遺跡的な何か。

 

幾何学的に配置された展望台と繋ぐ階段。

少女革命ウテナの劇場版の校舎がこんな感じのデザインだった。

 

下から見上げるとより奇抜さが際立つ。

 

それでは登ってみましょうか。

 

岬の先端ということもあって容赦のない海風が襲う。塩の影響もあって所々に錆が見られるものの、17年と22年と短い周期で補修工事が実施されており塗装は綺麗な状態。私が初めて訪れた10年前はボロボロで登るのがスリリングに感じたのを良く覚えている。

 

謎の空中要塞というのかRPGゲームにも出てきそう。

 

それぞれの階層に椅子が設置されており低層でも充分に遠くが見渡せる。

 

幾重に連なる階段は所々に分岐があり、迷路のようになる。それでもピラミッド上なため上を目指せば自然と頂上に辿り着く。

 

頂上。

 

岬の先端に浮かぶ島は第一海堡。

戦時中に建設された人工島で首都防衛のための要塞だった。

 

それにしても富士山は雄大だ。私は静岡県民のため富士山は見慣れているのだが、他県から見ると毎度驚かされる。

 

ちなみに関東の富士見100景のひとつ。

 

木更津方面。

京葉工業地帯もいつか夜景を撮りに行きたいな。

 

富津岬の陸地はこれだけ。その長細さがよく分かる。位置的にはチーバくんのヘソとしても良かったのだろうけど、あらぬ誤解が生じることは必須。

 

そういえば下にある丸い穴の空いたコンクリートも戦争遺構なんすかね?

 

以上、明治百年記念展望台。

アクセスが良いとは言い難いものの房総半島に行く時はついつい寄ってしまう魅力的な場所。夕景も大変美しく、よりいっそう摩訶不思議な光景が見れることができる。