廃屈な日々〜旅と廃墟の回顧録〜

静岡県を中心にちょっと違った旅の記憶と記録。

廃墟

メイプルヒルスキーリゾート② バブルの遺構再び

バブルの遺構 メイプルヒルスキーリゾート - 廃屈な日々〜旅と廃墟の回顧録〜 バブルの遺構 メイプルヒルスキーリゾート①はこちら バブル期に建設されたスキーリゾート廃墟。 今回は施設のメインフロアたる2階部分の探索が中心となる。 スキーブームの光と…

メイプルヒルスキーリゾート① バブルの遺構再び

「私をスキーに連れてって」 「ゲレンデがとろけるほど恋したい」 バブルを象徴するウィンタースポーツ。 1985年まで爆発的に増加したスキー人口。日本中が好景気に沸いた中で起こったスキーブーム。 その運命はバブル崩壊とともに徐々に下火となっていく。…

帰還困難区域の現在⑤ 福島県 双葉町

帰還困難区域の現在④ 福島県双葉町 - 廃屈な日々〜旅と廃墟の回顧録〜 haikutu.hatenablog.com 双葉町の前回と前々回はこちらから。 橋に植えられた植物は枯れ果てている。 双葉高校の名前がうっすらと刻印されていた。 土手沿いは崩壊した家屋が目立つ。 季…

帰還困難区域の現在③ 福島県双葉町

“原子力 明るい未来のエネルギー“ 福島県双葉町に掲げられたアーチ状の看板。 2011年3月11日に発生した原子力発電所事故に対する最大の皮肉として記憶されている。 原発と共存してきた町の象徴としてニュースなどでもよく目にしたのではなかろうか。 原子力…

帰還困難区域の現在② 福島県 富岡町 夜ノ森駅

その①はこちら haikutu.hatenablog.com 原発事故で取り返しの付かなくなった町を征く。 人は消え、バリケードで囲まれた町並みはさながらゾンビ映画のようだった。 10年の時を置き去りにされた町。この先はどんな景色を見せてくれるのだろうか。 鮮魚店だと…

帰還困難区域の現在① 福島県 富岡町 夜ノ森駅

10年の時を置き去りにされた町。 帰還困難区域について今更説明は不要か。 2011年3月11日に発生した東京電力福島第一発電所事故の影響で放射線量が極めて高く、政府の指示によって住民の立ち入りを制限している区域。 2021年現在、一部地域において指示が解…

山梨県 山中湖 洗心寮と地下金庫の廃墟

前回の記事であるメッシーナ美術館の敷地内。 その隣には運営の母体であった証券会社の研修所兼保養所の建物が残っている。 美術館より若干高台に位置し、山中湖を見渡すことができる。洗心寮という施設であるが、美術館よりも少し時間を遡った高度経済成長…

山梨県 廃墟 山中湖メッシーナ美術館 

富士山の雄大な景色が楽しめる富士五湖エリア。 山中湖側から見る雪の積もった厳冬期の富士山は荒々しくも神々しい。 現在でもそれなりに人気のある観光地ではあるものの、光あれば影あり。ここにも多くの廃墟が存在している。 今回訪れたのは1992年に証券会…

静岡県 廃墟 下田御苑ホテル

静岡県下田市の白浜海岸から市街地へ向かう道路沿いには2軒の廃ホテルがある。 そのうちの1軒が下田御苑ホテル。過激派の隠れ家だったとか噂のある部屋が全国的に有名だ。創業は1960年代で2000年代までは営業されていた7階建ての規模を誇るホテルだ。 外…

伊豆長岡 螺旋階段と南国風壁画が有名な廃墟ホテル

山の中のゴルフ場に併設されている廃ホテル。 外観はお世辞にも立派とは言い難いものの中へ入ると実に美しい光景が待っていた。 赤い絨毯とシャンデリアが印象的な食堂。天井と床は剥がれて終末感が溢れている。 1960年代に建てられたホテルということだが当…

廃校diary 大井川鐵道沿線に残された木造校舎 静岡県川根本町の廃校

2021年現在、リニア新幹線開通にて大問題となっているのが静岡県に流れる大井川の水問題。最近になって廃校巡りに目覚めた私にとってはここ数年で取り壊されてしまった校舎の多さの方が問題だ。 大井川流域においても例外でなく、かつては中流から上流に掛け…

廃校diary 長野県 御山里小学校

(訪問日時 2020年8月) 廃校を目指しスカイツリーよりも高い場所へ車を走らせる。山々に拓かれた集落は美しい景色を見せてくれる。 二本の伸びた松が木造校舎を優しく守っている。 閉校記念碑と百周年の記念碑が並べてある。1873年に開校し1978年に閉校と…

愛知県 渥美半島に残された戦争遺跡を巡る

島国ニッポン。四方が海に囲まれた日本列島において半島というものは土地の形状から戦時下においては防衛の最前線となる。そのため現在でも戦争遺跡として残されたままとなっている場所や建物が数多く保存されている。太平洋側は第二次世界大戦下において米…

栃木県 ウエスタン村周辺のお散歩

栃木県日光市が誇る巨大廃墟ウエスタン村。 2006年に閉園を迎えるまで約30年間開業されていた西部開拓時代のアメリカをイメーシしたテーマパーク。名目上は長期休業となっており、正確には閉園しているわけではないということ。そうは言っても15年近く手入れ…

静岡市に眠る廃村 八草集落跡

(訪問日時 2021年5月) 静岡県静岡市にかつて存在した八草集落という廃村。 静岡市に流れる藁品川の上流を目指して車を走らせる。 出発は日の出前。本当は深夜に出発して星でも撮ろうかと思っていたが遅くなってしまった。 舗装もされていない林道を車で走…

健全ナル國民ノ診療所再び 2021年現在の姿

訪問日時 2021年4月 haikutu.hatenablog.com あれから1年後。 完全に倒壊してしまったと情報を入手したがどうなったのか気になったため再訪してきた。ちょうど道中で通りがかり、軽く寄り道感覚で訪問。 まずは洲原神社から。 通称神の住む家の廃屋は無事。…

骨組み廃墟? 長野県 スーパーエッグ

(訪問日時 2020年 夏くらい) 私の主な移動手段は自動車だ。 地方都市に暮らす者の宿命ともいえるが自動車を保有していないと行動範囲が限られてしまうもの。時はコロナ禍。移動制限が解除されたとはいえ、観光にはリスクが伴う事実は否定できない。そんな…

2020年の稲取隔離病棟

(訪問日時 2020年 冬) 稲取隔離病棟。 かつて死の病として恐れられていた結核に患った者を隔離し治療していた施設。 結核とは、最盛期には日本全国で年間十数万人の死者を出した感染症。戦後は結核予防法と単独法が制定され、2006年に感染症法に統合される…

廃校diary 長野県 贄川小学校桑崎冬季分校

今回の訪問は2020年の初夏。 長野県の贄川宿近くにある冬季分校と冬だけの分校へ行ってきた。一応、林道を辿れば車でも行けないことはないらしいが道のコンディションがとてつもないらしい。私の車は普通のコンパクトカー。林道の入口から目的地まで直線距離…

廃屈的伊豆観光 廃墟と絶景を楽しむ日帰り旅行

静岡県屈指の観光地伊豆半島。 コロナ禍で県外移動自粛が叫ばれている中、我が県の魅力を伝えたい。今回は友人と二人で伊東~~~下田まで伊豆半島を半周してきた。最終目標は河津桜とメジロを撮ること。廃墟は赤沢八幡野連絡橋跡に行ったことないから是非寄り…

廃校diary 愛知県 N倉小学校 駒ヶ○分校

今回はとある廃校を求めて愛知県の山奥まで向かった。 あまり期待はしていなかったが思った以上に魅力的で大量にシャッターを切っていった。規模の割にいつもより画像多めで廃校の雰囲気を味わっていただければ幸いだ。 この辺りは戦後、満洲国から引き揚げ…

健全ナル國民ノ診療所 S診療所を探せ

潰れてもいいじゃないか。廃墟だもの。 今回の訪問は日本で例のウイルスが流行し始める少し前のこと。S診療所は写真集や本で見た憧れのような場所。もともとレトロモダンなデザインが大好きで大正桜にロマンの嵐といった感じで眺めていた。場所については洲…

岡山県の巨大廃墟ホテル

死ぬまでに見ておきたい光景がそこにあった。 今回は岡山県から四国へ渡る橋の近くにある廃墟ホテルRを紹介。 超有名物件であり廃墟系の写真集などでは高確率で取り上げられているため知っている方も多いのではと思う。 すでに日が傾き始めている。外観のビ…

バブルの遺構 魅惑の廃ホテル

魅惑の廃ホテルでバブルの幻想を見た。 バブル時代の廃墟は独特の哀愁が漂っている。 昭和と平成の狭間の強烈な時代の残り香のせいなのか。 今回の訪問は2020年12月。 山梨県北杜市清里高原に存在する廃ホテル。 バブル時代を知らない私がそれを絵に描いたよ…

森の学校 森町立天〇小学校S分校。

廃校はいいぞ! 数ある廃墟の中で私がこよなく愛しているのは廃校だ。 誰もいなくなった校舎に立つとノスタルジーを感じずにはいられない。 児童の笑い声に溢れていた時代に思いを馳せるとともに自分の記憶が呼び起こされる。そんな感傷に浸れる特別な時間だ…

鬼怒川温泉 廃墟旅館

「栄枯盛衰」 もしくは諸行無常。鬼怒川温泉の廃墟群について一言で表現するのならばこれ程ぴったりな言葉はない。そしてそれは廃墟の魅力を語る上で外せない言葉だ。 今回訪れたのは栃木県日光市にある鬼怒川温泉。数年前から複数のメディアで温泉街一帯の…